
梅毒の早期発見や治療につなげようと、宮城県は今月から、県内の保健所など9か所で梅毒の抗体検査を始めた。検査は原則無料で約2週間後に結果を受け取れるという。県内の昨年1年間の患者報告数は、前年比2倍の44人を記録。県保健福祉部疾病・感染症対策室は「人口100万人当たりの発生届出数は東北地方の中では最も多い」とし、感染が心配な人などに検査を受けることを促している。【新井哉】
梅毒は性交渉時の接触感染が主流で、感染すると2―3週間後からリンパ節炎や皮膚症状が現れ、治療しないと症状が段階的に進行。また、妊娠している人が梅毒に感染した場合、胎盤を通じて胎児に感染し、流産や死産の原因となったり、出生児に症状が現れたりするという。
県などによると、2009年に13人だった県内の梅毒患者発生届出数は、12年には21人に増え、翌13年には09年の3倍超の44人に達した。今年もすでに8人の届け出があったという。
全国的にも梅毒患者が増加傾向で、国立感染症研究所などの研究グループが行った調査によると、13年の報告数は01年の2倍超、12年と比べても1.4倍の1226人を記録。人口10万人当たりの発生率も12年の0.7人から13年は1.0人に増えていたことが判明している。
宮城県が行う検査は原則無料だが、証明書の発行目的で受ける人には検査手数料を徴収する。また、検査を受ける場合、感染の機会があってから6週間経過している必要がある。県は「梅毒と診断された場合には、パートナーも検査を受けることが大切」と呼び掛けている。