
13日の東京株式市場は大幅反発で始まった。日経平均株価は序盤で前日比上げ幅が250円を超え、1万4400円台に乗せた。前日の欧米株高や円安基調に加えて、連日の企業好決算を好感して買いが大きく先行している。
日経平均株価の寄り付きは、前日比218円42銭高の1万4367円94銭。東証1部銘柄のうち1500超が値上がりし、ほぼ全面高で取引されている。午前9時9分には284円高の1万4433円まで上げた。
前日の欧米市場では、ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均が前週末比112ドル高で2営業日続けて終値の史上最高値を更新したほか、ドイツのDAXや英国のFTSEも大幅上昇した。また円相場は昨夜から対ドルで102円台まで円安が進んでいる。
東証株価指数(TOPIX)の始値は、前日比17.18ポイント高の1175.09。
シャープ <6753> は2014年5月12日、2013年度(2014年3月期)決算を発表し、連結業績概要と「中期経営計画の進捗状況」について説明会を開催した。決算の連結業績は、売上高2兆9271億円(前年比18.1%増)、営業利益1085億円(黒字転換)、当期純利益115億円(黒字転換)という内容だった。説明会の席上で同社取締役社長の高橋興三氏は、「13年5月に発表した中期経営計画で示した13年度当期純利益黒字化の目標は達成され、14年度からは収益体質のさらなる強化をめざす“再成長ステージ”と位置づけ、収益力の一層の強化に取り組みたい」と語った。
13年度決算では、部門別売上高で太陽電池(前年比68.9%増)、液晶(同17%増)、電子デバイス(同20.6%増)部門が大幅に伸長。部門別の営業利益では、前年度1389億円の赤字だった液晶部門が415億円の利益を計上(前年比1805億円の改善)、デジタル情報家電が98億円の赤字から128億円(同226億円の改善)、太陽電池が44億円の赤字から324億円(同368億円の改善)など、大幅な改善を実現した。
一方、自己資本比率は、退職給付債務をオンバランス化した影響が1093億円あったものの、13年3月末の6.0%から、14年3月末には8.9%に改善した。有利子負債は14年3月末で1兆935億円と13年3月末比809億円減少した。また、たな卸資産は14年3月末に2951億円にまで圧縮し、月商比で1.21カ月(13年3月末は1.50カ月)にまで低下した。
2014年度の連結業績予想は、売上高3兆円(前年比2.5%増)、営業利益1000億円(同7.9%減)、当期純利益300億円(同2.6倍)としている。円安進行に伴って為替前提条件を見直し、外部環境の変化もあったため、13年5月の中期経営計画から売上高を1800億円増額し、営業利益、当期純利益はそれぞれ100億円減額している。
社長の高橋氏は、13年度決算を振り返って、「1年前に15年度までの中期経営計画を発表してから、1年間で環境の大きな変化があり、計画にいろんなブレがあった」とした。たとえば、太陽電池部門は、13年度に大幅に上振れしたものの、14年度予想では一転して減収減益を見通している。中期経営計画の進捗状況も踏まえ、高橋氏は「大事なことは、外部要因の変化に、いかに迅速・的確に対応することことができるか。組織として情報を共有化し、社員の一人ひとりが環境変化を感じて、行動を改めることができるようになることが肝心。13年度の決算数字は、目標をクリアできているが、企業体質の変革といった点では道のりは遠いという感じを持っている」と語っていた。
ただ、徹底したコスト構造改革によって損益分岐点を引き下げ、たな卸資産は在庫水準の適正化を実現、有利子負債の圧縮を計画通りに進め、13年度には営業キャッシュフローも3年ぶりの黒字にするなど、企業としての体質強化が進展。14年9月に迎える1000億円の社債償還に向けた資金繰りにしても現預金をベースにした自己資金で対応可能な状態になり、社債市場への復帰に向けて着実に前進している。
このため、14年4月に「構造改革実行本部」を解散したが、「収益力強化に向けた構造改革は、永遠に終わらない。本部を解消したのは、構造改革が普通の業務の一環に位置付けて取り組んでいくという宣言に等しい」という。その上で、「新規事業の芽が育ち始めた」と、中期経営計画後(2016年度以降)を見据えた取り組みも始まっているとした。(取材・編集担当:徳永浩)
政府は12日、地域を絞って規制を緩和する国家戦略特区で、外国人労働者の受け入れを拡大する検討を始めた。家事分野の人材や外国人起業家の受け入れを想定している。特区で先行的に実施し、効果や課題を検証したうえで、全国への展開も検討する。
外国人労働者の受け入れ拡大は、同日の国家戦略特区諮問会議で、民間議員が提言した。日本人女性の就労促進につながることが期待される家事分野の人材や、日本への投資が期待される外国人起業家向けの在留要件緩和を、特区に限定して行う。
関係省庁は今後、特区における在留資格の見直しなど具体的な制度を検討する方針だ。建設分野では技能実習制度の拡充により人材を確保する考えだ。
現在の制度は、研究者や高度な技術を有する者など「高度人材」に限り外国人労働者を受け入れており、単純労働者は受け入れていない。
しかし、将来の人口減少や女性の就労拡大を見据え、単純労働者にも受け入れ対象を広げる必要性が指摘されている。外国人起業家の受け入れ促進は、外国の労働者が来やすくすると同時に、日本へ投資を呼び込む狙いもある。
安倍晋三首相は会議で、「目に見える形で改革が動き出すことが重要」として、特区の取り組みを6月の新成長戦略に反映させる考えを強調した。