
【ブリュッセル】欧州連合(EU)首脳会議は21日未明(日本時間同日朝)、ロシアによるウクライナ編入決定に対して、12人をビザ発給禁止と資産凍結の対象とする制裁リストに加えると発表した。また、ロシアがウクライナを脅かし続けるならば本格的な経済制裁を科すとあらためて警告した。
12人の中にはプーチン大統領の執務チームのメンバーも含まれており、EUが既にビザ発給停止に伴う渡航禁止、資産凍結の対象としたロシア人とクリミア人のリスト21人に追加されて合計33人になる。EU首脳会議でのこの追加措置は、米国と協調して打ち出した措置だ。米国は20日に個人31人とロシアの銀行1行を標的にした制裁リストを公表した。
EUの新たな制裁対象となる個人は、21日中に名前が公表される見通しだが、リストに詳しい関係筋によれば、すべてロシア人で財界人は含まれないという。EUのファンロンパイ大統領は「彼らの中には極めて高位な人物がいる」と述べた。EUの当初のリストにはこうした高位の人物は恐らく含まれていなかったもようだ。
制裁対象の人物の氏名をめぐるこのような秘密主義は異例。これは制裁対象にされる当該個人がEUの公式発表前に資産を移転するのをEU当局者が防止しようとしているためだ。状況に詳しい当局者によると、EU首脳会議に出席した加盟各国指導者は側近を連れて会合に臨めなかったし、会議の最中はWi-Fi(ワイファイ)や電話も遮断されたほどだという。
EU首脳会議はまた、ロシアがウクライナに介入し続けた場合に備えて、「標的とする経済措置」のためのプランを作成するようEUの執行機関である欧州委員会とEU加盟各国に要請したと述べた。