
米グーグルのグループウエア(情報共有ソフト)「グーグルアップス」の教育機関版を使い、ほぼ全ての学習を行う日本初の通信制高校「コードアカデミー高等学校」(長野県上田市)が今年度初めに開校し、4月下旬から授業を始める。クラウドコンピューティングなど最新のIT(情報技術)環境を整え、パソコンなどの画面上で教師が生徒の質問に即座に回答したり、複数の生徒による議論も可能。運営する学校法人信学会(長野市)は、より教室に近い環境を実現することで通信制高校の新たなモデルとしたい考えだ。
同校は幼稚園から高校、予備校まで1万6000人の在籍生徒を抱える信学会が、企業向け教育ベンチャーのキャスタリア(東京都港区)の協力を得て設立した広域通信制・単位制課程の普通高校。卒業に必要な単位のうち20単位をプログラミング科目とし、アプリ(応用ソフト)の開発能力を身につけることを重視しているのが特徴だ。
テキストや動画を含む教材や課題、リポートのほか、複数の生徒を交えた質疑応答などをグーグルのツールを活用してインターネットを介して行う。授業の生中継や一般的な通信制高校では難しかった対面での面接指導も、テレビ会議システムを駆使して実施する。
通信制高校の多くは課題やテストは郵送を中心に対応しているが、コードアカデミーではパソコンやタブレット端末、スマートフォン(高機能携帯電話)で年8回の課題を生徒が受け取り、端末を使って必要に応じて教師とやり取りしながら、解答を送信する仕組みだ。
オンラインの特性を生かし、新たな学習形態の「反転授業」も試行する。学習内容を自宅で予習した上で、授業では教師が個々の生徒を個別に指導したり、生徒同士が共同で課題の解決に取り組むスタイルで、高い学習成果が見込まれている。
授業は27日の入学式とともにスタートする。初年度の入学者は東京、長野、高知の3都県の4人だけだが、転入学や編入学を随時受け付け、早期に1学年30人の採算ラインを目指す。