
家電各社がフルハイビジョンの約4倍の解像度を持つ「4K」対応の液晶テレビの拡充を急いでいる。消費税増税でテレビの販売減が懸念される中、付加価値を高めて需要を掘り起こす狙いだ。6月のサッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会など世界的なスポーツイベントも控え、4Kの普及に弾みをつける考えだ。
「今年はいよいよ4Kの本格普及期に入る。新しい商品で需要を作っていきたい」
国内のテレビ販売を担当するソニーマーケティングの本多健二統括部長は、15日の新製品発表会でこう強調した。テレビ事業で10年連続の営業赤字が続くソニーだが、4Kテレビでは国内シェアの約7割を持つ。新たに49~85型の「ブラビア」の8機種(想定価格約32万~約200万円)を5月下旬から順次発売し、業界最多のラインアップをさらに強化する考えだ。
一方、東芝は4Kテレビで国内最小となる40型の「レグザ」を7月中旬に発売する。約23万円と想定価格を抑えて普及を急ぐ。また、パナソニックも5月中旬に50~65型の「ビエラ」5機種を販売し、国内シェアを3割に高める目標を掲げた。
新興国メーカーとの価格競争で、テレビ事業の業績が悪化した家電大手にとって、4K対応など付加価値の高い製品は採算が見込める。現時点で4Kテレビは「フルハイビジョンのほぼ倍の価格を維持している」(ソニー)といい、高機能を売りに一定の価格を維持したい考えだ。
ただ、すでにアジアなど新興国メーカーが安価な製品も発売しており、量販店など一部では価格下落の兆しもある。4Kの本格的な普及には、購入しやすい水準への値下げが必要との指摘もある。値下げ競争が激化すれば、各社の業績にも影響しそうだ。