
【ハーグ=宮下日出男、ワシントン=青木伸行、北京=矢板明夫】米国のオバマ大統領は24日、訪問先のオランダ・ハーグ近郊で、中国の習近平国家主席と会談し、「新型大国関係」を強化することで一致した。だが、ウクライナ情勢では「主権と領土的一体性の原則」を確認したものの、習氏は対露制裁には同調せず中立的な立場を崩さなかった。
オバマ氏は、米中は立場が異なる分野でも対話できる関係を築いており、「新型大国関係を強化、構築し続ける」と指摘。こうした関係を土台に、南シナ海問題などの「摩擦を建設的な方法で克服できる」と述べた。
習氏も「新型大国関係」への期待を表明し、敵対せず、相互尊重の原則に基づく2国間関係を進めたいとの意向を示した。
同時に、オバマ氏は東シナ海での防空識別圏設定に懸念を伝え、米国の同盟国である日本、フィリピンの安全保障に対する支援継続を表明し、中国側を牽制(けんせい)しつつ東・南シナ海での緊張緩和を促した。
ウクライナ情勢についてオバマ氏は、「国際法の強化」「主権の尊重」「国際規範の確立」の重要性を強調し、制裁への同調も打診したとみられる。
しかし、習氏は「外交交渉を通じて解決すべきだ」との従来の見解を表明し、中立的な立場を維持した。米政府高官は会談後、中国が制裁に同調していないとの見解を示す一方、ロシアを支援させないことが重要だと強調した。