
エミー賞で作品賞に輝くなど「海外ドラマ史上最高の傑作!」との呼び声も高く、いよいよ6月6日(金)から全5シーズンの日本放送が始まる「ブレイキング・バッド」。そして、同名ゲームの映画化として注目を集め、6月7日(土)から日本公開される『ニード・フォー・スピード』。
<写真/トニー賞受賞に歓喜する、アーロン・ポールら「ブレイキング・バッド」キャストたち>
この2作品を繋ぐ人物と言えば? もちろん、「ブレイキング・バッド」のジェシー・ピンクマン役で人気を集め、『ニード・フォー・スピード』では主人公のトビー・マーシャルを演じるアーロン・ポール!
「『ブレイキング・バッド』の最終話を撮り終えた翌日の午前6時半に『ニード・フォー・スピード』の撮影が始まったんだ!」と苦笑するアーロンに、「ブレイキング・バッド」の思い出、そして『ニード・フォー・スピード』の魅力を語ってもらいました。
余命を宣告された化学教師ウォルター・ホワイトが愛する家族に財産を残すため、専門知識を活かしてドラッグビジネスに乗り出す「ブレイキング・バッド」。衝撃的な設定とスリリングな展開、さらには現実社会を反映したリアリティと乾いたブラックユーモアで全米を虜にした本作は、シーズンを重ねるにつれ視聴者を増やすという、作品のクオリティあってこその現象を巻き起こしました。
一度観始めたらやめられない中毒性からセレブにもファンは多く、「ワン・ダイレクション」の5人中3人が熱心なファンであることを公言。同じ放送局の人気ドラマ「ウォーキング・デッド」のダリル役でおなじみ、ノーマン・リーダスが先頃の来日時、「演じてみたい役を1つ選ぶとしたら、それはウォルター・ホワイト!」と興奮気味に語っていたのも思い出されます。
そんな「ブレイキング・バッド」でアーロン・ポールが演じるのが、主人公・ウォルターの元教え子にして、ドラッグビジネスの相棒となるジェシー・ピンクマン。かつての落ちこぼれ生徒だったジェシーは再会をきっかけにウォルターとコンビ結成。豊富な知識で抜群のドラッグを作るウォルターと犯罪の世界に通じるジェシーは、ほどなく運命を共にする盟友となっていきます。
真面目なウォルターと小悪党気質のジェシーは衝突することもしばしばですが、何だかんだ言いながらもコンビネーションは絶妙。先生を鬱陶しがる生徒のような、父親に頭の上がらない息子のような、ジェシーの人間味あふれるキャラクターはウォルター共々人気を集め、アーロンは2度のエミー賞「助演男優賞」に輝きました。
「僕はあの素敵な夢をもう少し見続けていたかった」と、最高の作品と役柄に出会えた幸せをロマンティックに表現するアーロンですが、撮影の最終日には番組関係者全員でお揃いのタトゥーを入れたそうです。「15人くらいは番組のロゴである『BRBA』を入れて、あとの15~20人くらいは『No Half Measures』と入れた。“何があっても100%やらないといけない”という意味で、物語に深く関わるフレーズなんだ。僕は『No Half Measures』の方を入れたよ」。
ただし、最終シーズンの撮影期間中は感傷に浸るばかりではなかったとか。空き時間を見つけては『ニード・フォー・スピード』のためのトレーニングに励んでいたそうです。「ストリートレーサーの役だからね。運転を完璧にマスターしなくちゃいけなかったんだ。撮影が休みになるたびロサンゼルスに戻り、レーストラックに通った。撮影のある日も、車を走らせる場所を見つけては練習していたよ」。
休憩時間を削っての準備もいとわないほど出演を熱望した映画『ニード・フォー・スピード』とは? ジェシー・ピンクマンという当たり役で絶賛されたアーロンが、次に挑戦するのはどんな役? 後編では『ニード・フォー・スピード』の全貌に迫りながら、出演が噂される「ブレイキング・バッド」のスピンオフドラマについても訊きます。
台湾で制作され、ニューヨークでも高い評価を得たオペラ『梧桐雨(ごとうう)』の日本初演が、6月21日(土)に横浜みなとみらいホールで行われる。
『梧桐雨』舞台写真
楊貴妃と玄宗皇帝の愛を描いたオペラ『梧桐雨』は、台北出身で現在アメリカを中心に国際的に活動している女性作曲家のメイ=チー・チェンが作曲。台本は、李白の漢詩などの中国文学が基。オーケストラに中国の琵琶と打楽器を取り入れた音楽、中国語をベースにしながらドイツ語、フランス語を織り交ぜた詞が、幻想的な世界観を生み出す。2002年にニューヨーク・シティ・オペラの「アメリカ作曲家ショーケース」で初演。その後、2007年11月に台北国立劇場で本格上演、2011年9月には北京世紀伝当代芝木中心劇場で上演(コンサート形式)され、いずれも高い評価を得ている。
今回の日本初演に出演するのは、日本からソプラノの秦貴美子(楊貴妃)とバリトンの平良交一(玄宗皇帝)、台湾からソプラノの羅明芳(ミンファンロウ)。さらに、京劇俳優の劉承恩(リュウチェンエン)、台湾オペラのスター・唐美雲(メイユンタン)らも参加。演奏は、ヴァイオリニストの鈴木理恵子をはじめ、日本・台湾・韓国の奏者によって「梧桐雨」のために特別編成された室内管弦楽団が務める。
5月に横浜で行われた会見には、楊貴妃役の秦貴美子(ソプラノ)らが登壇。2007年の台湾、2011年の北京公演でも同役を演じた秦は「玄宗皇帝役の平良さんと『いつか日本で上演できたら』と願っていました。音楽は現代音楽で、言語は中国語。非常に難解な作品ですが、やればやるほど面白い。西洋のオペラと東洋の音楽が融合した作品に魅了されます」と語る。
台北文化センター長・朱文清は「6月には東京国立博物館で台北故宮博物院展が始まるなど、今年は日本と台湾の文化交流の重要な年。横浜での『梧桐雨』上演にも大きな意義があると思います」と両国の架け橋として期待を寄せる。横浜みなとみらいホール館長で作曲家の池辺晋一郎も「大きな舞台、豪華な装置がないとオペラは上演できないという通念を破りたいと思い、コンサートホールでのオペラ上演に取り組んできました。(『梧桐雨』)の中国語の旋律は、日本語と比べても豊かで流麗な響きがあり、大変親しみやすいのではないでしょうか」と魅力を語る。
パートナーシップ・ミュージック・プロジェクト with 台北 歌劇『梧桐雨』~楊貴妃物語~は、6月21日(土)に横浜みなとみらいホールで開催。また本公演に先駆け、6月12日(木)16時より横浜マリンタワーで、秦貴美子(楊貴妃・ソプラノ)と平良交一(玄宗皇帝・バリトン)が出演する記念演奏会が開催される(入場無料)。作曲家メイ=チー・チェンによるレクチャーも実施予定。
首都高速道路は、3月7日に掘進作業を終了した「横浜環状北線」の本線シールドマシンの解体現場などを報道機関向けに公開した。
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横浜環状北線は、2007年12月から本格的な工事に着工した第三京浜・港北IC(インターチェンジ)と首都高の神奈川1号線・生麦JCT(ジャンクション)を接続する全長約8.2kmの高速道路。予定地のうち約5.9kmは地下にトンネルを掘って建設され、約5.5kmがシールドトンネル区間。2013年10月に生麦方面行きトンネルを掘進する「ナッピー号」が子安台にある目的地の「到達立坑(横浜市神奈川区子安台一丁目)」に到達。今年3月には港北方面行きトンネルを掘進する「コッピー号」も同じ到達立坑までトンネルを掘り進め、本線シールドマシンの掘進がすべて完了している。
今回は、到達立坑目前まで進んで役割を終え、運び出すために解体作業を受けているコッピー号の姿と、本線トンネルの完成を受け、トンネル内に新設が予定されている「馬場出入口」のトンネル拡幅工事現場などが公開された。
■ シールドマシン(コッピー号)解体現場
2010年10月に新横浜に用意された「発進立坑(横浜市港北区新羽町)」から港北方面行きトンネルの掘削を始め、3年5カ月作業を続けてきたコッピー号。直径が約12.5mで長さは11.5m、重量は約2000t。じつは取材陣が立っているあたりもコッピー号の内部という位置づけになる。
地面を掘進しながら内部でトンネルの壁面であるセグメントを組み立ててトンネルを構築してきたコッピー号は、ゴールとなる到達立坑のコンクリート壁に到達した段階で役目を終え、本体外周はコンクリートセグメントを内側から追加してトンネルの一部になり、内部に収められていた機械などは5000分割されて運びだされることになるという。すでに本体外周と地下を掘り進むためのカッターフェイス、カッターフェイスを駆動する支持部分を残すのみという状態になっていた。分割されたコッピー号は、再利用可能なパーツをほかの工事現場でも活用する予定とのこと。ちなみに、コッピー号より半年ほど先に掘進作業を終えたナッピー号は、すでに解体作業が終了している。
■ 馬場出入口のシールドトンネル拡幅工事
次に訪れたのは馬場出入口の工事現場。通常であれば、ランプウェイの工事はトンネル内でも地表から掘り進めていくのが一般的だが、このエリアは地上部分のほとんどが一般の住宅地などとなっており、横浜環状北線のトンネルは地上に影響を与えないため深い位置にある硬い「上総層群」と呼ばれる地盤を利用しているため深すぎる。そこで、この馬場出入口では世界的にも類を見ない「本線シールドトンネル拡幅工事」を採用。本線トンネルの完成を受けて、まさにこれから本格的な工事に着工したばかりだという。
この拡幅工事では、本線トンネルの外周を取り囲むように鋼管の「パイプルーフ」をトンネル延長方向に打設。拡幅したい方向に向けてパイプルーフは放射状に広げられており、パイプルーフで補強したあとで本線トンネルのセグメントを一部取り外して横方向に掘削し、トンネルを部分的に楕円形に拡張する工事となっている。パイプルーフの先端には、シールドマシンと同じようなカッターフェイスが備えられ、掘り出された土砂は水と混ぜてポンプで後方に送られる。パイプルーフが放射状に広がって隙間ができても、周囲の土砂を支える強度には問題がなく、浸透してくる水分は土砂に水止め剤を送り込んで対応する。この水止め剤の散布にもパイプ内部の空間が利用され、作業員がパイプ内部から作業するとのこと。
■ 高速道路の建設現場にトロッコを発見!
このほか、取材中に工事中の横浜環状北線で気になったものについて紹介したい。まずはシールドマシン解体現場までの移動で利用したトンネル床版下を走る工事用トロッコ。
今回の取材では解体現場まで横浜環状北線内をバスで移動したが、まだ最後まで床版が完成していないため、途中からトンネル底面にレールを敷いた工事用トロッコに乗り換えることになった。このトンネルは走行路面となる床版と呼ばれる板で上下に分割され、上側を利用者が高速道路として日常的に走るスペースに設定し、下はトンネル内で事故などが起きてしまった場合に使う避難通路や、道路の維持・管理といったメンテナンスなどの管理用道路に利用される。これにあたり、トンネルの一番下の部分は最終的にコンクリートを敷き詰めて平らな路面とするので、工事が終わる前にはこの工事用トロッコのレールもすべて撤去される
【Car Watch,佐久間 秀】