
SMAPの木村拓哉主演の大ヒットドラマ「ロングバケーション」(96年)などを手がけたフジテレビの有名プロデューサーが、26日付で懲戒解雇処分となった。出向先の資金を私的に流用し、被害額は1億円に上るという。
解雇されたのは、フジの100%子会社「ストーリア」の社長だったS氏(48)。08年にフジの社内ベンチャーで、ドラマ制作のノウハウを生かしたウエディングビジネスを企画・立案し、イチから子会社を立ち上げた。
「ストーリアはS氏のワンマン企業で、社長自ら送金申請、決済を一手に担っていました。2011年1月から先月まで会社の口座から自分の口座に不正送金していましたが、いったんツマんだカネを会計上の締め日までに戻すという手口を繰り返した。そのため、約4年間も不正を見抜かれなかったのです」(フジ社員)
こうして出し入れを繰り返したカネは総額5億円に上るというから、キムタクじゃなくても「ちょ、待てよ!」と言いたくなる。
「流用したカネは株式投資に突っ込んでいたようですが、最近、運用に失敗して会社に戻すカネを工面できなくなったようです。S氏は観念して、ストーリアの監査役に不正の実態を自己申告し、流用が発覚しました」(前出のフジ社員)
■SMAPメンバー主演作品を手がける
S氏は88年に一橋大を卒業後、フジに入社。「花の3人娘」といわれた八木亜希子、有賀さつき、河野景子と同期だ。スポーツ部を経て、第1制作部(現ドラマ制作センター)に異動。亀山千広社長のライバルで、常務の大多亮元プロデューサーに師事していたという。
初プロデュース作品は94年のキムタク出演の「若者のすべて」で、2年後の“ロンバケ”は最高視聴率36.7%の大ヒット。
05年に編成制作局編成部副部長に出世し、ドラマの現場を離れるまで、SMAPメンバーの主演作品6本をプロデュースした。
「SMAPのチーフマネジャーのI女史とは昵懇(じつこん)の仲で、メンバーを常にキャスティングできることが、S氏の社内権力の源泉でした。人事にも顔が利き、知人の子息を何名もフジに入社させていたともいいます。学生時代は体育会系のアメフト部に所属し、今もトレーニングを欠かさず、ムキムキボディーを維持していた。駆け出しの頃から『イイ男で仕事ができる』と評判で、会社のカネだけじゃなく、フジの女性社員を何人も“ツマんでいた”ようです」(芸能関係者)
ストーリアは今後、S氏の刑事告訴を検討していくという。