
夏のボーナス商戦を前に、フルハイビジョンの4倍の画素数を持つ「4K」対応液晶テレビの大手4社の新商品が出そろった。4社すべてが販売するようになって2年目。試験放送やネット経由の動画配信サービスが始まるとあって、各社とも価格やサイズのバリエーションを広げている。
液晶テレビ全体で国内トップシェアのシャープは20日、4K対応テレビ3機種とレコーダー1機種(市場想定価格12万円)を発表した。テレビのサイズは52インチ、60インチ、70インチで、昨年の夏モデルと比べ、同じサイズでそれぞれ15万円安い43万~70万円での販売を想定している。
夏モデルの特徴は、初めて4Kの放送・通信の受信機能を備えたことだ。レコーダーは放送局と家電メーカーが共同で6月2日に始める4K試験放送に、テレビはNTTぷららが10月にネット配信を始める4K番組に、それぞれ対応する。
4Kはまだ放送がないため、各メーカーはフルハイビジョン放送の映像をテレビ内部で高精細化する「アップコンバート」の技術で競っている段階。シャープは今回の新商品で先行し、現在1割強の4Kの国内シェアを、今年度に3割程度まで高める考えだ。
4Kの国内シェア7割でトップのソニーは先月、49~85インチ(同32万~200万円)の8機種を発表。昨年の55~84インチ(同50万~160万円)5機種から大幅に拡充した。「4Kの突き抜けた臨場感を示す時期だ」として高価格帯商品の販売に力を入れる。
一方、5機種を発表した東芝は、国内で最小サイズの40インチ(同32万円)の機種を7月に発売。手の届きやすい価格帯の商品で、シェア拡大を図る。プラズマテレビ事業から昨年撤退したパナソニックは、5機種を発売し、表現できる色の幅を広げたという液晶パネルを採用した。
国内のテレビの市場規模は平成23年のアナログ停波以降、駆け込み需要の反動減で550万~600万台で推移しているが、シャープでは「29年度には800万~900万台程度に戻るのではないか」と期待を寄せている。