
どっちが開幕か。巨人の内海哲也(31)が9日の阪神戦で4回を1安打1失点(自責0)。味方の失策が絡んで先制されたものの、二回以降はパーフェクトだった。
8日に5回無失点と好投した2年目の菅野智之(24)との開幕投手争いについては「それに合わせてやっている」とエースのプライドを見せた。
原監督も「まだ決めていない。15日くらいになる」と明言こそ避けたものの、甥っ子でもある「菅野にもう決めている」と言う関係者もいる。そうなれば、「開幕を狙う」と公言してきた内海にとってはショックに違いない。
昨季はともに13勝。内海は実績で上回るものの、松井臨時コーチで話題だった今キャンプでは菅野の後塵(こうじん)を拝した。菅野と並んでブルペンで投げていたにもかかわらず、ゴジラが打席に入ったのは菅野の方。「うらやましかったなあ~」とこの時は苦笑いするしかなかった。今でこそエースだが、下積み時代が長かったこともあり、最多勝利のタイトルを2度取った後でさえ、「監督に認めてもらいたいんです」と漏らしたことがある。菅野と絡むようにゴジラに依頼したのはその原監督といわれる。うらやましかったのはゴジラうんぬんより、指揮官の期待度だったのかもしれない。
■本気で狙っている、と関係者
そんな内海が「開幕」より欲しい称号があるという。近しい関係者がこう言う。
「今年は初の沢村賞を本気で狙っている。18勝した11年はいけるかもと思ったところを19勝のマー君(楽天・田中)に持っていかれた。あの時は悔しかったようです。マー君は海を渡ってもういない。セ・リーグではマエケン(広島・前田健太)が1度取っているけど、メジャー行きがウワサされているから今年が最後かもしれない。マー君が去った日本球界で、マエケンに勝って沢村賞を取る。これが今年の大目標だから、たとえ開幕を譲っても、すぐに切り替えられるでしょう」
開幕の座を東野に譲った11年はキャリアハイの18勝で最多勝を獲得している。エースと言われながら、昨季のCSでは四回で代打を出される屈辱を味わった。沢村賞投手になって今度こそ認めてもらいたい――。内海にとって今年の開幕投手は、それほど重要なことではないのだ。