
トレンドマイクロ株式会社は3月5日、電話によるフィッシング詐欺事例における情報漏えいと銀行口座を狙った詐欺との関連性について同社ブログで発表した。これは2014年3月、National Australia Bank(NAB)とかたる1本の奇妙な電話の事例を取り上げたもの。その電話の主は当人の正確な名前と住所を知っており、ニュージーランドの Alex Smith という人物に当人の口座から700オーストラリアドル(2014年3月5日現在、約64,000円)が送金された不審な取引を確認したと言い、この取引が正規なものかを確認するために、当人のNABの口座番号を要求してきたという。
当人は、数年前は持っていたものの、現在はNABのクレジットカードを持っていなかった。当人が折り返し電話すると伝えると、電話は一方的に切れた。この電話詐欺の犯人は、当人の名前と住所、電話番号を一致させるだけの情報を持っていた。その情報は、誰かがどこかで情報を流出させた可能性は非常に高く、その人物は情報を流出させたことに気づいていないかもしれないし、クレジットカードや銀行の認証情報のような重要な情報ではないから、害はないと判断した可能性もある。しかし今回の件で、「害がない」ように見える情報でも、実際の詐欺に利用されることがあると指摘している。
(吉澤亨史)