東日本大震災でがれきに埋まった宮城県気仙沼市のサーフスポット、小泉海岸が地元住民やボランティアの清掃活動でよみがえり、サーファーたちが戻ってきた。6日開催されたサーフィン大会にも県内外から多くの参加者が集まった。
小泉海岸は震災後、地盤沈下で海岸線が内陸に200メートルほど後退、海岸は大量のがれきに覆われた。地元住民らは、チェーンソーや一輪車を持ち寄ってがれき撤去を続け、大会が開けるまでになった。
清掃作業を続けてきた堀内美祝(みのり)さん(17)は今回、選手として参加した。宮城県南三陸町の自宅は津波で全壊、今は仮設住宅で暮らす。「子供の頃から遊んでいたこの場所に絶対、戻ってきたかった。みんなで、また同じ海に入れてうれしい」
大会の運営にあたった鈴木優美さん(47)は海岸近くでサーフショップを営んでいる。「多くの仲間がもう一度、ここでサーフィンをしたいと願っていた。再び人が集まるきっかけになってくれれば」。鈴木さんはサーフィンを生かした復興を目指している。(写真報道局 川口良介)