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朝鮮日報「安全後進国」キャンペーンが報じる韓国“危険社会”の実態 - NewStter

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2026.06.20|コメント(-)トラックバック(-)

朝鮮日報「安全後進国」キャンペーンが報じる韓国“危険社会”の実態


 安全後進国-。旅客船「セウォル号」沈没事故以後、韓国の新聞大手、朝鮮日報(電子版)には連日、こう題した記事が掲載された。安全を軽視した対応が、社会のあらゆる場面で起きていることを記しているのだが、それは大事故を教訓にして自らを省み、社会の安全を高め発展していく文明社会の歩みとも受け取れる。ただ、セウォル号沈没事故以後、安全軽視の事故は枚挙にいとまがない。「拙速でも自分が優先に」という文化を変えるのは、やはり相当難しい。

■大事故が起きても、安全管理を怠る

 今年5月28日午前0時半ごろ、韓国南西部の全羅南道長城郡の高齢者向け療養型病院で火災が発生した。火は約30分後に消し止められたが、認知症患者ら21人が死亡し、8人が重軽傷を負った。地元警察は、入院していた認知症の男性患者(81)を放火容疑で拘束したが、病院側の管理体制に問題がなかったかも調べている。

 この火災が起こる2日前の26日には、ソウル郊外のバスターミナルビルで8人が死亡する火災が起きた。中央日報(電子版)によると、当時、地下1階のフードコート店舗をリフォーム中で、溶接工の男性がガス管を連結するため溶接機に火をつけ、ガス管に近づけた瞬間、火が天井に上がり、燃え移ったという。原因はガスの安全バルブを閉めずに作業したためだ。素人でも分かるようなミスを犯していた。

 耳を疑うようなお粗末な事故はこれだけではない。

 5月8日には、京畿道富川市内の首都圏電車の路線で、信号故障の影響で急行列車が300メートルも“逆走”した。黄海では、国際旅客船が2つのエンジンのうち1つで故障を起こした。この旅客線も増改築しているとされる。

 いずれもセウォル号事故後に起きた、安全軽視とみられる事案だが、その最たる例が、5月2日午後にソウル市内の地下鉄2号線上往十里駅で起きた停車中の列車に後続の列車が追突した事故だ。2両が脱線し約240人が負傷した。

 事故では、複数の関係者が「いつも起きるエラー」「大丈夫だろう」と過信し、事故を予見させる兆候を見過ごしていた。

■危険の状態化…事故の芽をやりすごす関係者

 中央日報や朝鮮日報(電子版)によると、事故当日に地下鉄の運行状況などをみる信号機械室にいた職員が信号異常を確認していたが、「いつもある異常」として措置を怠った。さらに、事故列車の前方の電車はドアの開閉が正常に行えず、運行に1分30秒の遅れが生じたが、総合管制所に報告義務があるにもかかわらず、これを伝えなかった。

 自動列車停止装置(ATS)が正常に作動していれば、赤信号に対し5秒以内に停止しないと列車は強制的に減速され停車するが、運転士たちは日常的にこのスイッチを切って運行していた。

 中央日報によると、路線には新型の自動列車運転装置(ATO)も備えていたのだが、ATSとの混合使用で、それぞれの使う周波数の間に混線ができ、たびたち誤作動が発生。これが「安全弁」をオフするという怠慢へとつながった。

 さらに、朝鮮日報によると、事故発生の約14時間前の前日の運行終了後に、信号機械室のモニターに列車の走行を知らせるサインが出ていたため、担当者はすぐに上司に伝えた。しかし上司は「よくあるエラー」と無視したという。

 事故を予見させる「事故の芽」はいくつもあった。しかし、ほぼ全員がみすみす見逃していた。

■危険の中に埋もれて暮らす

 朝鮮日報による「安全後進国」では、さまざまな事例が紹介されている。

 例えば、非常口にはカギがかけられ、防火シャッターが下りる場所には店舗がある映画館。さらに、鮮魚を運ぶために、猛スピードで構わず自動車専用道路を疾走するバイク便。また、補強・補修工事をせず、床や壁に明らかなヒビが入り、生徒が走るといまにも崩れそうなソウル市内の小中学校。いずれも日常の中に埋もれがちだが、大事故と隣り合わせの事象ばかりだ。危険の中で暮らしているといっても過言ではない。

 中央日報は社説で、現状の韓国社会を「高度危険社会」と表現し、「安全という言葉自体をハナから念頭に置かない無感覚が支配する社会」と説明している。さらにセウォル号の事故から教訓を得られなかったとし、こう指摘している。

 「『いい加減で急がす文化』からのみ弁解の理由を探すには、韓国社会の危険度は高すぎる。一歩足を踏み出すことさえ不安な状況だ」

 日本でも安全意識の欠如や、「事故の芽」という失敗事例を生かすことなく、大事故に至ったケースはある。平成17年に兵庫県尼崎市で起き、乗客106人が亡くなったJR福知山線脱線事故もその一例だ。事故は、JR西日本の安全に関する企業体質の欠如も問うことになった。

 もちろん、「安全後進国」で挙げられたケースの中に、日本でも思い当たる事案がないわけでもない。失敗をいかに糧にするのか。社会の成熟度はそこにかかっている。

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2014.06.09|コメント(-)トラックバック(-)
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