政務活動費からメロンの長期保存に関する実験費用53万2176円を支出したのは不適切だったとして、秋田県の中田潤県議(67)=能代市山本郡選出、新みらい=が全額を返納した。16日に県議会事務局が入金を確認した。
中田県議は「メロンを良質に貯蔵し、安定的な供給につなげる」として昨年7~10月、業者から貯蔵庫をリース契約で借りてメロン保存の実験をしたとする書類を県議会に提出。費用の大部分を政務活動費から支出していた。
「メロン農家のためにやったことだが、疑念を持たれる支出だった。今後は自費で続ける」として返納の意向を示していた。
この日、記者会見した能登祐一県議会議長は「兵庫県議会の不祥事が全国的、世界的なニュースになっているので、県民に顛末(てんまつ)を説明すべきだと判断した」とした上で、政務活動費マニュアルの見直しを急ぐ考えを示した。
業者側はリースではなく販売したと主張。政務活動費マニュアルは、10万円以上の備品の購入は「資産形成につながる」として禁止しているが、能登議長は「返納されたので調査対象ではなくなった」とした。