
スプラトリー諸島(南沙諸島)に駐在するフィリピンとベトナムの軍部隊が8日、親善スポーツ大会を行った。中国政府・外交部の華春瑩は9日の記者会見で、「小細工」などと表現し、反発をあらわにした。
スプラトリー諸島について、ベトナムは全島の領有権を、フィリピンは一部の島の領有権を主張している。双方は対立関係にあるが、信頼の醸成などを目的に8日、スポーツ大会を開催した。
大会は、ベトナムが実効支配するサウスウエスト島で行われた。約3.2キロメートル離れた地点にあるノースウエスト島に駐留するフィリピン軍部隊の軍人が、サウスウエスト島に赴いた。
競技種目はサッカー、バレーボール、綱引きだった。国別の対抗ではなく、ベトナムとフィリピンの軍人双方による「混成チーム」がそれぞれ競い合った。国と国との対抗心が出たのでは、大会の趣旨に反してしまうからという。
両国軍人とも、日頃は互いに「最前線での駐留部隊」として対立する間柄だが、臨時に編成されたチームの一員となり、相手チームとの「平和的な熱い戦い」を楽しんだ。
中国政府・外交部の華春瑩は9日の記者会見で、「ベトナムとフィリピンが一緒になりこんな小細工をやっても、たかだか稚拙なドタバタ劇を1回やっただけとは思いませんか?」と記者らに同意を求めた上で、「中国は南沙諸島とその付近の海域について、争う余地のない主権を有している。われわれはフィリピンとベトナムに、いかなる挑発行為もやめるよう要求する」と述べた。
フィリピンとベトナムの軍部隊による南沙諸島におけるスポーツ大会を紹介した中国メディアは、記事の最後の部分に「南子島(サウスウエスト島)も北子島(ノースウエスト島)も中華人民共和国の固有の領土である。ただし目下のところ、ベトナムとフィリピンが両島をそれぞれ、不法に占拠している」などと付け加えた。(編集担当:如月隼人)