ホンダ、日産自動車、マツダは23日、助手席のエアバッグに不具合があるとして、計80万8544台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。キューブ、アテンザ、ストリームなど25車種が対象。同じ部品を使うトヨタ自動車の車で今年1月、エアバッグが作動した際に火災が発生。同社が今月11日に計65万台をリコールしたことを受け、各社が準備を進めていた。
トヨタも含めた4社の世界でのリコール台数は、計約521万8037台となる。内訳は、ホンダが203万3230台、日産が約75万5000台、マツダが15万9807台で、トヨタが約227万台。
トヨタ自動車など国内4社と独BMWが昨年4月に世界で計約360万台をリコールしたが、エアバッグの製造元「タカタ」のリストに漏れがあり、追加のリコールにつながった。
国土交通省によると、エアバッグを膨らませるガス発生剤を詰める工程にミスがあり、ガスの容器が破損し、金属片が飛び散ったり出火したりし、けがをさせる危険があるという。
タカタによると、リスト漏れの原因は手書きにあるという。ガス発生剤を詰める工程で、圧力がきちんとかかったものに「YES」と手書きで記載していたが、実際には、圧力がきちんとかかっていないものに対しても「YES」と記載していた可能性があるという。
タカタは23日、高田重久会長、ステファン・ストッカー社長の連名で、「このたびの事態を真摯(しんし)に受け止め、さらなる品質管理体制の強化・徹底を図り、再発防止に全社一丸となって取り組む」とのコメントを発表した。