
欧州の市民は「忘れられる権利」を忘れていない。
米グーグルは3日、個人が自分の名前を検索した際に表示されるリンクを削除したい場合に同社に連絡するよう求めた告知に対し、告知後4日間で4万1000件の依頼があったと明らかにした。
欧州連合(EU)の最高裁判所に相当するEU司法裁判所は5月半ば、「忘れられる権利」を正式に認め、インターネットで個人名を検索した際に表示されるリンクは検索エンジン運営会社が削除義務を負うとの判決を下した。これを受けてグーグルは5月30日に専用ウェブサイトを立ち上げ、削除依頼の受け付けを開始した。
削除依頼の件数は30日が最も多かったが、現在も途切れることなく続いている。ウェブサイト開設後の数時間で記録した1分あたり20件には及ばないものの、週明けの2日も1日で1万件以上、1分あたり約7件に上った。
事情を知る複数の関係者によると、グーグルは相次ぐ削除要請に対処するため、従業員の新規雇用か内部の配置替えを強いられる可能性がある。
膨大な数の削除要請に直面し、グーグルなど検索エンジン運営各社がどれほどの人的資源を割き、EU司法裁の判決に従わなければならないかという疑問が生まれている。
EU域内の28の個人情報保護当局は3日、ブリュッセルで会合を開いた。この会合では、EU司法裁の判決を企業と規制当局がどのように解釈し、適用すべきかをめぐる共通の指針が議論されたもようだ。