
作家の志茂田景樹が28日、シカゴ国際映画祭ほか全米の映画祭で観客賞を総なめにした話題作『チョコレートドーナツ』の女性限定トークイベントに映画ライターの新谷里映と共に出席した。
映画『チョコレートドーナツ』写真ギャラリー
本作は、1979年の米カリフォルニアを舞台に、母親に見捨てられたダウン症の少年と、彼と一緒に暮らすために司法や周囲の偏見と闘うゲイカップルの姿を描いた実話ドラマ。ゲイであるが故に法の壁に阻まれながらも、少年を守るため奔走する主人公たちの無償の愛が胸を打つ。主演はテレビドラマ「グッド・ワイフ」シリーズのアラン・カミングと、『LOOPER/ルーパー』などのギャレット・ディラハント。監督は『17歳のカルテ』などに出演する俳優のトラヴィス・ファインが務めている。
この映画に深い感銘を受けたという志茂田は、「普通、家族愛は血のつながりの上に絆があって成り立っているが、この映画では血のつながりがないのにあれだけの家族愛がある。本当の愛を訴え掛けてくるようで、随所で心がズキズキしたね」と絶賛。観終わった後は希望も感じたといい、「テーマは深いけれど、決して重くないよね。主人公の二人が対照的でどこかユーモラス。ゲイのカップルは、レズのカップルよりもサラリとしていて嫌みがないでしょ」と持論を展開した。
また、身寄りが亡くなった孤独な少年について、「彼はいつも人形を抱いているでしょ。あれは自分を理解してくれる唯一の友達、話し相手ですよね」と語り、おもむろに自宅から持参した人形を取り出す志茂田。「僕も人形が大好きで、これは首の短いキリンの人形なんだけど、よくお話するんですよ。『僕は首が短いけど、仲間は長いんだよ』と語り掛けてもきますよ」と志茂田ワールドをさく裂させ、会場をほのぼのとした笑いで包み込んだ。(取材・文:坂田正樹)
映画『チョコレートドーナツ』は4月19日よりシネスイッチ銀座ほかで全国順次公開
ニトリホールディングスが28日発表した平成26年2月期の連結決算は、売上高が前期比11.1%増の3876億円、経常利益が2.1%増の634億円で経常利益ベースで27期連続の増収増益となった。
海外を含め店舗数が増加し、円安の影響を商品構成の見直しなどで吸収した。最終利益は7.3%増の384億円だった。
記者会見した似鳥昭雄社長は消費税率引き上げ後の反動減が「9月までは影響が続くと思う」と指摘。増税後に顕著になる消費の二極化への対応を強化する考えを示した。また、台湾と米国に展開している海外店舗を26年10月以降に中国に2店舗以上を出店する計画も明らかにした。
27年2月期連結業績予想は上期で経常減益を見込むなど苦戦するものの、通期では成長路線を維持できるとみている。売上高は6.6%増の4130億円、経常利益が4%増の660億円、最終利益は1.5%増の390億円を見込んでいる。
世界一の「美容整形大国」である韓国のソウル市当局は、地下鉄の駅構内などに氾濫している整形手術の「前」と「後」を比較した大型広告の規制に乗り出す。フランス通信(AFP)が27日までに伝えた。宣伝合戦が激化するなか、顔を大きく変える大がかりな手術の失敗で死者が相次ぐなど、社会問題化しているためだ。整形への抵抗感がない国民からも、過剰な整形を煽(あお)る広告への非難が高まっているという。
◆学校周辺では掲示禁止
「市民から、広告が容姿に関する強迫観念を増長させるとともに、見ていて不快になるといった苦情が増えている」
ソウル市の当局者はAFPの取材にこう語り、広告を規制する方針を明らかにした。
具体的には、地下鉄の駅構内に掲示する広告のうち、美容整形関連のものを20%以下に抑制するよう事業者に求める。広告内容も、術前と術後の写真やキャッチコピーが「過剰に扇情的」と判断した広告は掲示を禁止する。このほか、小・中・高校周辺のバス停では整形関連広告の掲示を禁止するという。
国際美容外科学会の報告によると、2011年に韓国で美容整形手術を受けた人は、人口1000人当たりで13.3人と世界トップ。韓国社会では、美男美女の韓流スターの整形が「公然の秘密」とされ、就職試験のために整形することも一般的になっている。
◆手術失敗…社会問題化
宣伝合戦も激しく、ソウルでは地下鉄の駅やバス停はもちろん、電車内やバスの車体後部などに術前と術後の写真を使ったり、有名な外科医が登場したりする広告があふれている。
なかでも高級住宅地で人気のブランド店が立ち並ぶソウルの江南地区には約370もの美容整形外科院が集中し、「ビューティーベルト」と呼ばれ、中心部の地下鉄の狎(アッ)鴎(ク)亭(ジョン)洞(ドン)駅では広告の半分以上を美容整形関連が占めるという。
しかし、今月初めに34歳の女性が鼻の手術中に窒息死したほか、30代の男性が顎の骨の手術から3日後に死亡するなどの重大な医療事故が相次いで発生。昨年12月には鼻を手術した女子高校生が昏(こん)睡(すい)状態に陥ったことも明らかになっている。
このため、整形ブームを助長する広告への非難の声が上がっていた。当局側も1月に、危険性が指摘されている「小顔手術」で削り取った骨片1000個以上をガラスケースに入れて展示しホームページでもPRしていた江南地区の医院に、罰金を科し撤去させるなど、宣伝合戦を問題視していた。
◆外国人客「5倍に急増」
韓国の美容整形は、技術が高いうえに割安なことから、中国や東南アジア、日本からも多くの人が手術を受けるために訪れている。12年に美容整形目的で韓国を訪れた外国人は、3年前の09年から5倍に急増したとの報道もあるほどだ。
韓国政府は「医療観光」を推進してきたが、外国人が過剰広告でトラブルに巻き込まれる懸念も指摘されていた。
ただ、11年のソウル市の世論調査では、「容姿を良くするため顔にメスを入れることに抵抗がない」と答えた人が32%を占めたという。過剰広告がなくなっても、「外見至上主義」の風潮が続く限り、美しい容姿を手に入れようと整形に走る人々は減りそうにない。